今回から2回に分けて、
フジテレビの月9ドラマ『 ラヴソング 』
の「 企画からみた魅どころ 」
をお送りします。
フジテレビの月9ドラマ『ラヴソング 』
のプロデューサーの1人、
鈴木吉弘さんが、
『 ラヴソング 』の企画意図について
語っています。
そこから、
なぜ主人公とヒロインの年齢差を
大きくしたのか
が読み取れます。
そして、
ラヴストーリー不調の現在、
なぜあえてラヴストーリーを
をするのか。
そこには、
「 等身大の物語 」
をしたいという、
福山雅治さんの思いがありました。
始めに「 等身大の物語 」有りき
キッカケは、こんなことでした。
2013年6月の映画『 真夏の方程式 』の公開の頃、
鈴木吉弘さん、西谷弘監督、福山雅治さんの3人で、
「 また何か一緒にやりたい 」
と話していたそうです。
映画づくりの感触が良かったのでしょうね。
その時に福山雅治さんから、
「 等身大の物語にしたい 」
という希望があったそうです。
それに
西谷監督と鈴木吉弘さんも賛同し、
その後は自然と、
「月9でラヴストーリー」
という流れになったそうです。
近年、
ラヴストーリーもので視聴率をとることは
難しいそうです。
確かに、“ 甘い話 ”より
“ より現実的な人間ドラマ ”
の方が、好まれるトレンドかもしれません。
時代の空気もシビアになってますよね。
ですが、
「 等身大の物語 」に挑戦するために、
腹をくくったそうです。
2つの視点が重なる「 等身大の物語 」
何を追及すれば、視聴者の心を掴めるのか、
鈴木吉弘さんは考えたそうです。
そこで行きついたのが、
2つの視点を重ねる
ということです。
「 福山さんのファンである大人
が楽しめるラヴストーリー 」
という視点と、
「ヒロインの成長のドラマ 」
という視点です。
主人公・神代公平と
ヒロイン・佐野さくらの年齢差
については、
受け入れられないという声
もありますが、
単純な恋愛になりにくい年齢差
でドラマを魅せたい、
という意図があるようです。
対等な恋愛というより、
神代公平が佐野さくらを
「 守り育てる 」
という形です。
年齢差の恋愛で、ギャップをどう魅せるか
それは
「 恋 」でしょうか?
「 愛 」でしょうか?
佐野さくらにとっては「 恋 」
かも知れませんが、
神代公平にとっては
「(父性)愛 」
に近い感覚かもしれませんね。
2人の間には、
明らかに感覚のギャップがあります。
そのギャップを魅せ、
「 等身大の2人 」を魅せ、
視聴者に受け入れられて、
その心に入っていけるか、
それが勝負ですね。
そう考えると、
水野美紀さん演じる宍戸夏希以外の
昔のバンドメンバーが、
全員結婚している
こともポイントですね。
昔のバンドメンバーの子ども
と比較することで、
神代公平と佐野さくらの年齢差が
よけい浮き彫りになります。
その年齢差がある上で、
「 等身大のドラマ 」をどう魅せるか、
楽しみです。
トレンド川柳
その願い 等身大の 物語
ラヴソング 等身大で 歌いだす
愛の歌 等身大で ただ歌う
恋の歌 魅かれる想い ラヴソング
トレンドは 住み込み動く 物語
年齢差 恋と愛との 2重奏
守られる 守り育てる ラヴソング
フジテレビといえば
フジテレビといえば、
スタジオ・アルタの
“ アルタ ”という言葉に象徴されるように、
最先端の流行を生み出すことや
チャレンジすることが社風です。
「 話の展開が読めない、
情況によって変わっていくドラマ 」は、
フジテレビが大切にしている
「 生放送 」にも通じますよね。
どちらも「 ライヴ感覚の楽しさ 」を
追求します。
『 笑っていいとも 』が終了した後、
スタジオ・アルタが
放送スタジオの歴史を終えました。
その後、春の番組改編によって、
「 生放送 」の時間を
大幅に増やしました。
今回の
月9ドラマ『 ラヴソング 』の挑戦は、
その「 生放送 」へのこだわり
ともシンクロしているように思えます。
「 アルタへの思い 」を胸に、
フジテレビは『 ラヴソング 』によって、
「 最先端のトレンド 」を
発信できるのでしょうか。
そのチャレンジは大冒険ですが、
あたれば大きいでしょう。
『 ラヴソング 』で生まれるトレンドに、
期待しましょう。
トレンド川柳
人間の 心の機微を えぐり出す
あの人の ふとした1面 見えてくる
連ドラは 変化が命 そのドラマ
ラヴソング アルタの願い 体現か
チャレンジは トレンド生み出す 突破口
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