浪曲に出会った、唐木恵子さん。
自分が生涯を賭けるものはこれだ、
と確信しました。
浪曲師に弟子入りするまでにも、
紆余曲折がありました。
芸の道で生きていくことは、
入り口の段階でも
覚悟が試されるようです。
今回は、
芸の道に入るまでの、
唐木恵子さんの苦労について
です。
唐木恵子さん、相談する
浪曲師になろうと決意した、
唐木恵子さん。
時に大胆に行動する唐木さんですが、
きちんと
段階を踏んで行動しています。
今回はまず、
浪曲師の国本武春さんに
相談しました。
その結果、
浪曲のテープを渡されて、
たくさんの浪曲を聴きなさい、
と言われたそうです。
何事にも、段階があります。
「 好きこそモノの上手なれ 」
という言葉があります。
芸事の修行は、
自分との戦いの部分がありますので、
好きではないことは、
長続きしないでしょう。
そして、
浪曲師になった後も、
浪曲を聴きこむということは、
必須です。
それを熱心にできるぐらいじゃないと、
浪曲師として成功しない
ということではないでしょうか。
浪曲のテープの中には、
2代目春野百合子さんの浪曲がありました。
後に、
唐木恵子さんが弟子入りする師匠です。
唐木恵子さん、念を入れる
持ち前の冷静さで、
他の人からも情報を聞いたようです。
色々な人から話を聞くことは、
調査の基本ですよね。
浪曲師ではなく、
落語の立川談志さんに聞いたそうです。
浪曲師という立場からではない、
そんな意見が聞きたかったんでしょうね。
お客さんとしての立場からのお勧めが
知りたかったらしく、
実際に聞く際は、
浪曲家になりたいことは伏せて、
こう聞いたそうです。
「 浪曲を聴くなら誰がお勧めですか 」と。
すると、
「 2代目春野百合子だ 」
と返ってきました。
立川談志さんに聞いたのは、
2代目春野百合子さんの浪曲を聴いた後
だったらしく、
その素晴らしさを体感済みでした。
そのため即座に、
弟子入りの決断ができたようです。