前回は第4話の「 物語の終盤 」の内、
「 空一の迷走 」
についてお送りしました。
無我夢中で行動した、
天野空一。
その結果、
守るべき存在の佐野さくらを
巻き込んでしまいました。
今回は、
「 信頼関係 」
「 神代公平の才能 」
「 大人の助けのない失敗 」
「 やさしさへの反応 」
「 閉まるドア 」
をお送りします。
神代公平の才能は、
やさしさへの反応を信頼関係
に変えました。
佐野さくらは
大人の助けのない失敗の結果、
ドアが閉まりました。
信頼関係
場所は新宿総合病院です。
物を投げつけている、
由紀さおりさん演じる、湯浅志津子。
相手は、いぜん呼び出しボタンで呼ばれ、
拒否された看護師の女性です。
間に入り湯浅志津子に話しかける、
神代。
湯浅志津子は勘違いしているようです。
果敢に説明する女性看護士ですが、
湯浅志津子は、
ヒステリックに出て行くように
言っています。
神代は女性看護士に、
2人にしてもらえるように伝え、
女性看護士は
神代にお願いして出て行きます。
神代は、
湯浅志津子のカウンセリング
を始めます。
神代公平はカウンセラーとして、
湯浅志津子と信頼関係
ができています。
神代公平の才能
「 人を動かすのが上手い 」神代公平。
人を動かすのが上手い、
ということは、
人の心の機微を理解するのが上手い
ということでしょう。
意図的かそうでないのか、
一部、
人の心に鈍感な部分もあるようですが。
神代公平は、宍戸春乃の結末から、
人を動かす上手さという才能が、
一種のコンプレックスになっている
のかもしれませんね。
その神代公平が、
人の心を扱う臨床心理士として働いている、
というのは、
矛盾をはらんだ、人間らしい状態ですね。
好きと嫌いが時に、簡単に裏返るように、
長所は時に短所となり、
コンプレックスとなるのです。
神代公平の再生のカギは、
この「 人を動かすのが上手い才能 」、
「 人の心の機微を理解する才能 」、
にあります。
過去のコンプレックスを克服して、
神代公平が輝きだす日が来るのでしょうか?
果たせぬ約束
パトカーの中です。
佐野さくらと警察官、
職務質問中のようです。
電話をしていいかと聞く佐野さくらに、
警察官は「 今? 」
と信じられないことを言う
という態度です。
急用だと伝えても、
取り合ってくれませんでした。
そして佐野さくらは、
「 面接の約束の時間に遅れる 」
という電話を
掛けられませんでした。
場所はグリスター・ミュージックのオフィス。
面接の時間を取っていた、
取締役の桑名喜和子。
「 親でも亡くなったのかしら? 」
「 孤児だったっけ? 」
と皮肉げにいいます。
水原亜矢はしきりに謝り、
佐野さくらへ電話を掛けます。
桑名喜和子に忠実な水原亜矢は、
結果を宣告する電話をします。
大人の助けのない失敗
佐野さくらは、結果的に
面接の“約束”を守れませんでした。
意図せぬアクシデントでしたが、
面接の時間へは届きませんでした。
神代公平は、桑名喜和子と約束しました。
「 自分は口出ししない 」
「 そちらにお任せする 」
佐野さくらのために自分は身を引く
という選択は、結果的に、
佐野さくらのためになりませんでした。
自分は立ち会わないという選択をする時、
神代公平は迷ったようですが、
桑名喜和子との約束、
そして
育ってきている佐野さくらの自立性
があるからと、
決断したようです。
神代公平は約束を守りましたが、
佐野さくらは約束を守れませんでした。
桑名喜和子の側に神代公平が期待した、
大人の助けは、
面談前の時点で途切れました。
やさしさへの反応
場所は新宿総合病院。
神代は、謝る看護師の女性を諭しています。
「 みんな、あなたのせいじゃないと分かってた 」
「 不安になると攻撃的になりやすいから 」
「 あなたが“やさしい”から甘えてしまった 」
女性は礼を言い、
神代は
「 これからも
湯浅志津子にやさしく接する 」
ことをお願いします。
うれしそうな表情で返事する、女性看護士。
人間、切羽詰ると
やさしさに甘えることもあります。
その相手は大抵、近しい人間です。
湯浅志津子の場合は、
入院していることもあり、
やさしい“同姓”の女性看護士
だったようです。
その甘えは、時に攻撃的だったり
わがままだったりします。
自分が拒絶されているのではない、
必要とされていると理解して、
看護師の女性は
うれしそうに仕事に戻ります。
それを送り出し、携帯を見る神代。
連絡がまだ、ありません。
佐野さくらの、
「 面接が終わったら連絡する 」
という約束は、まだ果たされません。
閉まるドア
道路を、電話を受けながら走る佐野さくら。
やっと電話できる状態になり、
面接場所へ向かいながら
電話しているようです。
相手は水原亜矢です。
あやまる佐野さくら、
「 せめて連絡さえあれば 」
と残念そうな水原亜矢。
「 私には何の権限もないから 」
「 チャンスはないと思ってください 」
「 もったいなかった・ね 」
ドアの閉まる音。
面接の約束を守れなかった、佐野さくら。
道に立ち尽くしています。
桑名喜和子に忠実な水原亜矢は、
自分ができる範囲で後押ししよう
としていたようです。
自分が発掘してきた人物ですので、
勿体無かったというセリフは、
実感がこもっていました。
道を行く神代公平、
携帯を見て、携帯を閉じます。
「 面接が終わったら連絡する 」
という佐野さくらとの約束は、
まだ果たされません。
トレンド川柳
信頼を 築いて接す 神代は
神代の 才能発揮 お仕事で
果たされぬ 約束閉ざす そのドアを
「 第4話のあらすじから探る魅どころ 」は、こちらです。
「 第4話の序盤1・新たな始まり 」は、こちらです。
「 第4話の序盤2・宍戸雅季 」は、こちらです。
「 第4話の序盤3・大人の人間関係 」は、こちらです。
「 第4話の序盤ラスト・静かな声援 」は、こちらです。
「 第4話の中盤1・心の支え 」は、こちらです。
「 第4話の中盤2・現実的な夢 」は、こちらです。
「 第4話の中盤3・前へ進む勇気 」は、こちらです。
「 第4話の中盤ラスト・守る約束 」は、こちらです。
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