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浪曲のジャンルを捉え直す
まとめの中編(全3回)ー


前回は浪曲の大きな軸のうちの1つ、
関係性(事)が軸のジャンル
を取り上げました。


今回は4つの大きな軸の内の1つ、
人物(集団)を軸にしたジャンル
を取り上げます。


浪曲は人間ドラマですが、
今回は物語の軸自体も
人物(集団)に設定されます。


そうすることで、
その人物(集団)の魅力が
深堀りされるのです。


人物(集団)が軸のジャンルとは?


人物(集団)が軸のジャンルとは、
特定の人物や特定の集団を軸にした、
人間物語です。


人物や集団を軸にすることによって、
物語の中心人物(集団)が
自然と決まります。


物事の捉え方は立場によって様々ですが、
この場合、軸の人物や集団が決まりますので、
物事の捉え方やその立場も
その軸の人物・集団特有のものに固定されます。


その固定された視点によって、
物語が展開しますので、
観客が体感する視点がシンプルになります。


そして、
そのシンプルな視点は、
より濃くその人物・集団を体感する
ことにつながるのです。


では浪曲のジャンルで、
どんな人物(集団)が扱われるか
みてみましょう。


「武芸」物、「白波」物


まず浪曲のジャンルでいえば、
「武芸」物、「白波」物
が人物(集団)を軸にした物語です。


「武芸」物は、
「 武士を軸にした物語 」です。


似たような分野に、
「 騎士を軸にした物語 」
があります。


それらをまとめると、
「 戦士を軸にした物語 」
といえます。


しかし、
現代には武士も騎士も存在しませんので、
一種のファンタジー的存在といえます。


そう考えると、
「 ファンタジー的な人物を軸にした物語 」
ともいえます。


または「戦士」を格闘家と捉えて、
「 格闘家を軸にした物語 」
ともいえます。


「白波」物は、
「 盗賊を軸にした物語 」です。


「 ダークヒーローを軸にした物語 」
ともいえるかもしれません。

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