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浪曲のジャンルを捉え直す
第4回(全5回)ー


浪曲可能性をジャンルから探る
第4回目の今回は、
親子物、相撲物、
そして、歌舞伎物・浄瑠璃物・落語物
を取り上げます。


親子物・相撲物は、
そのまま親子や相撲の物語です。


視点を広げて、
ジャンルとしての可能性
を探りました。


歌舞伎物・浄瑠璃物・落語物は、
完成したコンテンツを
浪曲の色をつけて使うものです。


使用上の注意や可能性を探りました。


浪曲のジャンルの
視点を広げていくことで、
人間にとっての
不変的なテーマが
見えてきました。


「親子」物


「親子」物は、
そのままの意味で、
「 親子間の物語 」です。


しかし
1口に親子といっても、
色々な親子がいます。



その違いがドラマを生むのです。


「親子」物は、
視点を広げると「 家族物 」です。


アニメでいえば、
『 サザエさん 』
『 ちびまる子ちゃん 』
『 クレヨンしんちゃん 』
『 となりのトトロ 』などなど
でしょうか。


ドラマでいえば、
『 北の国から 』
『 渡る世間は鬼ばかり 』
「 NHKの朝ドラ 」
「 時代劇 」
などなど。


もちろん、
他のジャンルにも
多数、家族物があります。


そして、
「 家族物 」ではない作品も、
家族を切り口に捉え直せば、
「 家族物 」になるのです


それだけでも、
作品が生まれる可能性が
無限にあります。


しかしもう少し、
視点は広がります。


先ほどは「親子」物を広げて、
「 家族物 」にしました。


今度は、ずっと広げて、
「 人間関係の物語 」
と捉えます。


「親子」物は、
親子関係の人間ドラマです。


「 家族物 」は、
家族関係の人間ドラマです。



どちらも「 人間関係の物語 」です。


切り口が、「 親子 」か「 家族 」か
の違いはありますが。


「 人間関係の物語 」は、
「 親子 」や「 家族 」だけ
ではないですよね。

「 友人 」「 恋人 」
「仕事仲間」「 上司 」など。
無限に広がります。

「相撲」物

「相撲」物は、
相撲を題材とした人間ドラマです。

相撲好きの人であれば、
力士の人間ドラマ、
野球好きであれば
、野球選手の人間ドラマ
興味があるはずです。


スポーツ全般扱えそうですね。

しかし、さらに視点は広がります。

好きな芸能人がいれば、
その芸能人を軸とした
人間ドラマに
興味が沸くでしょう。


つまり、
ファンが存在する物事ならば、
すべて題材になるのです。

主にファンのための人間ドラマ
といえそうです。

ファンが存在する物事は、
そのファンの側からすると、
それは“趣味”ですね。

つまり、
相撲好きの二とは、趣味が相撲、
ジャニーズ好きの人は、
趣味がジャニーズ、
ということです。


そうすると、
趣味の世界全般がいえそうですね。

日本人は、
コダワリのある繊細な民族ですので、
趣味の世界が無限に生み出される
余地があります。

そうすると、
「 ファン物 」もしくは「 趣味物 」
の可能性は無限大です。

「歌舞伎」物・「浄瑠璃」物・「落語」物

「歌舞伎」物は、
歌舞伎の題材を浪曲でも扱うもの
です。

同じように「浄瑠璃」物は、
浄瑠璃の題材を扱うものです。

「落語」物も同じくそうです。


つまり、
他の芸能の題材を、
浪曲なりの味付けで提供しよう
ということです。

これは、
いわゆる芸術的なものであれば、
なんでも題材になりますよね。

ドラマ、小説、詩、歌手のライブなど
完成したコンテンツならば、
なんでも題材になりえます。

だだし、注意すべきこともあります。

「 完成品 」を借りて扱いますので、
著作権等の問題をクリアーする
必要があります。

また、
浪曲ならではの価値を
付け足せなければ、
やる価値がほぼありません。

といいますのは、
「 完成品 」を借りるということは、
自分の芸の腕を落とす危険性
があるからです。


徐々にでも浪曲もしくは浪曲師ごと
の色が出せれば
、1つの作品として誇れる
のではないでしょうか。

その2点に気をつければ、
作品の生み出せる可能性は無限にあります。

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